「遊びから創造へ」

鴫田 卓司 先生(14回 劇団風の子 中四国プロデューサー)
鴫田卓司先生 劇団風の子で、中四国プロデューサーをされている鴫田卓司先生が、子供たちと表現しあうワークショップを用いて、自己表現についての授業を行った。自己紹介ごっことして、自身の好きなものを体を使って表現し合い同じものが好きな者同士が集まった。言葉ではなく体を用いて表現するため、相手の意見を、そして自分の意見を如何に表現するかが重要となる。振り子遊びでは目をつぶったまま前後に倒れ、前後の人はこれをしっかりと支える。よって前後の人を人をどれだけ信頼するかが鍵となる。体の不思議 劇団でも行っているもので、首の中心のある部分を1分ほど指圧することにより体が少し柔らかくなるのを子どもたちは肌で感じた。 昔話の1シーンでは昔話の1シーンを6イメージして6人で表現した。台詞がないだけに、身体だけで表現するので集団で話し合い、どのように表現すれば伝わるのかを行った。

「笑顔のやりとり」~ホテルの役割~

楠本 圭子 先生(9回 (株)オータニコーポレーション常務取締役 東京事業部長)
楠本圭子先生 (株)オータニコーポレーション常務取締役 東京事業部長の楠本圭子先生が、接客業を通じた心配りについての授業を行った。いかなる場面でもホテルの側がお客様への心配りを欠かさず、あいさつと笑顔で、心を伝えることに努めていることを力説された。また、「ホテルは客が来るだけではだめだ。動くラウンジから富士を見せたい」という創業者の言葉に感銘を受け、ホテルで働く人々が大切に されている「相手の立場に立って考える」ということを、ゲームを通して学んだ。 終了後に、先生を見送る子どもたちの姿はホテルを去られるお客様の姿が見えなくなるまで、心が残るようにお見送りするという先生から教わったことを実践しているようにも見えた。

「安全を守る仕事」

山口 多賀幸 先生(15回 非破壊検査株式会社 社長)
山口多賀幸先生 非破壊検査株式会社社長の山口多賀幸先生が、「安全を守る仕事」という題で、授業を行った。第1部は、「コインの材料判別」、「コンクリートの中の鉄骨探査」、「温度及び温度分布の測定」を3グループに分かれて、それぞれ行った。活動が大好きな子どもたちですあるので、皆喜んで取り組んでいた。第2部は教室に戻り、山口先生からビデオを使って会社で取り組まれていることなどの話があり、「ただ技術が優れていてもだめ。安全を守るのは人を大切にし、物をいつくしむ心です。この心があって初めて正しい検査が出来るのです」と語った。 子どもたちは、初めて触れる道具や技術に目を輝かせていた。また先生のお話を聞くことで、自分たちが社会の一員として担っていく仕事について、深く考える機会となった。

「研究するお医者さん」

國府 力 先生(14回 大阪大学先端科学イノベーションセンター特任准教授 小児科医)
國府 力先生 先端医療を支える基礎研究に従事されている、大阪大学先端科学イノベーションセンター特任准教授で、小児科医、研究医の國府 力先生が、いのちの設計図であるDNDについて授業を行った。医者といえば、患者さんと直接関わって医療行為をされる臨床医としての姿を思い浮かべる6年生ではあるが、先生の研究の話に触れ、DNAについて子どもたちは興味津々。DNAの抽出実験では静かな熱気を帯び、いつもの理科室が研究室さながらの雰囲気となった。
國府先生の説明・指示で子どもたち一人ひとりが実験を進め、ブロッコリーのDNAが抽出液とエタノールの界面に目に見える形で浮かび上がってくる様子をみんな食い入るように見つめていた。生命の不思議さに思いを馳せ、瞳を輝かせる 素晴らしい機会になった。