この度、仁川学院小学校同窓会会長に就任しました25回生の西尾かほりです。

2012年の同窓生授業に、講師として参加させていただいたことがきっかけで、同窓会の教育支援担当として理事の仲間入りをさせていただきました。それから10年間にわたり理事を続けさせていただき、4代会長伊藤隆さん(16回)の後を継ぐこととなりました。同窓会員の皆さまよろしくお願いいたします。

私は、1、2年生を井上賀永子先生、小田富也先生、3、4年生を磯部明宏先生、石井彪先生、5、6年生を八尋義晴先生、香川章先生に担任いただきました。当時の校長は浜口勇神父様で、神父様には幼稚園から高校まで仁川学院に通った私の成長を、ずっと側で見守っていただきました。

それから随分時が経ち、2012年に大学の教育学部に編入し、2014年に小学校教諭第一種免許状を取得する際、仁川学院小学校にて1ヶ月間、小学校教育実習でお世話になりました。4年生の子どもたちと共に過ごした経験から、私の子ども時代の「仁川」と、現在の「仁川」の良さや違い、カトリック精神に基づく教育の伝統継承の意味、子どもと教員の距離感や雰囲気に至るまでを改めて感じ、知ることができました。

また、英語・理数教育は素晴らしい進化を遂げていました。授業では、子どもたち自身が積極的に参加し、思考力、表現力がつく答えのない問題への取り組みも興味深かったです。現在は、往時のような職員室はなく、休み時間も常に子どもと共にいる先生の姿があります。特に感銘を受けた「変わらぬ仁川らしさ」は、先生方が汗だくになって休み時間になる度に運動場で一緒に遊んでいる姿です。私の小学校時代にいたあの頃の先生の姿が今もここにあったのです。

昨今の教員業務は煩雑、多忙を極めていますが「仁川」の先生方の子ども達に対する細やかな観察力、言葉がけ、愛情の深さ、熱心さなど、現場に入ったからこそ見える「仁川」は想像以上でした。これを目の当たりにした私は、「仁川を応援したい。同窓生が一丸となって母校のために何かがしたい。」と強く感じました。現実問題として、母校が現在おかれている状況は、経済停滞による所得減や私立小学校間の競争等により、厳しいものがあります。「同窓会として母校の発展にどう寄与すべきか」も重要な課題のひとつです。

同窓会活動の一つに、私が10年間携わってきた同窓生授業「未来予想図」があります。同窓生がご自身のお仕事について、仁川学院小学校の子どもを対象に授業をするという取り組みです。子ども達にとっては、「自分達の先輩たちがこんなにも多岐に渡る業界で活躍されている。」と直接知ることのできる絶好の機会です。また、仕事の実態や働くことの意味、この仕事を選ぶに至った経緯など、講師の皆さま方から多くを学ぶことができる貴重な活動であると実感しています。今後も同窓生の皆さまのご協力を得て継続実施をし、母校の発展に貢献したいと考えています。

もう一つの取り組みとして、同窓生が年に一度集う「ホームカミングデー」があります。こちらは小学校を卒業して間もない中学生達から、70歳を超えられた大先輩までが学校へ集うことのできる親睦行事です。今後も更に多くの同窓生にお越しいただくため、楽しんでいただける新しいイベントを企画し、SNS等を駆使しての告知や活動報告も進める予定です。具体的には同窓会のホームページを一新し、多くの情報を発信することで同窓生の繋がりをより強固なものにしたいと考えています。

今期の同窓会理事・監事は1回生から46回生までで構成され、同じテーブルを囲んで意見しあうという奇跡が起きています。そのような理事会で飛び出すアイディアをもとに、幅広い年齢層だからこそ行える活動や繋がりを具体的にカタチにし、同窓会組織の目的である「卒業生相互の親睦と母校の発展への寄与」に尽力します。

同窓生四千三百七十四名が一層交流を深め、ネットワークを築き、魅力あふれる同窓会と評されるように努めたいと考えておりますので、今後とも、良き「仁川」のための同窓会活動にご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

会長 西尾 かほり